ちょっと特殊なレースですね。~エリザベス女王杯回顧~
です、です。
帰国前のドタバタ状態の中での4重賞…こなせる自信は全くありませんが、とりあえずG1だけでもやっておくことにします。
2012年11月11日(日) 5回京都4日 天候 : 雨 馬場状態 : 重
【11R】 第37回エリザベス女王杯
3歳以上・オープン・G1(定量) (牝)(国際)(指定) 芝・外 2200m 16頭
LAP 13.0-11.3-12.9-12.6-12.6-12.9-12.7-11.9-11.5-12.5-12.4
通過 37.2-49.8-62.4-75.3 上り 73.9-61.0-48.3-36.4
馬 | 印 | 馬 名 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
15 | レインボーダリア | 柴田 | 2.16.3 | 11-11-11-09 | 35.8 | 7 | ||
12 | ○ | ヴィルシーナ | 内田 | 2.16.3 | クビ | 03-04-04-04 | 36.1 | 1 |
6 | ピクシープリンセス | M.デ | 2.16.3 | 頭 | 16-16-16-16 | 35.1 | 5 | |
14 | マイネオーチャード | 柴田 | 2.16.6 | 1 3/4 | 11-11-13-12 | 35.8 | 15 | |
10 | ◎ | オールザットジャズ | 川田 | 2.16.8 | 3/4 | 03-03-03-01 | 36.9 | 4 |
4 | メルヴェイユドール | 酒井 | 2.16.9 | 1/2 | 15-15-15-12 | 36.1 | 16 | |
1 | マイネイサベル | 松岡 | 2.16.9 | クビ | 08-08-08-10 | 36.3 | 10 | |
2 | ▲ | アカンサス | 三浦 | 2.17.2 | 2 | 09-09-12-14 | 36.4 | 11 |
16 | ラシンティランテ | C.ル | 2.17.2 | 頭 | 09-09-08-06 | 36.9 | 8 | |
11 | ホエールキャプチャ | 横山 | 2.17.4 | 3/4 | 07-07-08-10 | 36.8 | 3 | |
7 | × | フミノイマージン | 太宰 | 2.17.6 | 1 1/2 | 14-13-13-14 | 36.7 | 2 |
8 | レジェンドブルー | 藤岡 | 2.17.8 | 1 1/4 | 01-01-01-02 | 37.9 | 14 | |
9 | クリスマスキャロル | 秋山 | 2.17.9 | クビ | 06-06-04-07 | 37.5 | 13 | |
13 | エリンコート | 池添 | 2.18.2 | 2 | 13-13-04-03 | 38.3 | 12 | |
5 | マイネジャンヌ | 幸英 | 2.18.9 | 4 | 02-02-02-04 | 38.8 | 9 | |
3 | スマートシルエット | 岩田 | 2.19.4 | 3 | 05-04-04-07 | 39.0 | 6 |
単勝 15 \2300
複勝 15 \380 / 12 \120 / 6 \360
枠連 6-8 \810 (4)
馬連 12-15 \1790 (6)
ワイド 12-15 \670 (6)/ 06-15 \2780 (33)/ 06-12 \530 (3)
馬単 15-12 \6630 (18)
3連複 06-12-15 \6110 (18/560)
3連単 15-12-06 \50810 (145/3360)
【ペース・展開おさらい】
レース自体はレジェンドブルーがスッとハナに立ってそのまま淡々とした流れ…前半のペースが遅いというのは見た目にも分かっていたのだが、その割には最後は前の馬が軒並み脚を失っており、その辺りの比較をするために、過去の同レースの平均値と比べてみよう。なお各Lapの下にあるパーセンテージは走破タイムに対する占有率を表している。
(2001~2011年平均 全て良馬場)
12.53 | 10.98 | 12.05 | 12.04 | 12.03 | 12.43 | 12.68 | 12.10 | 11.79 | 11.93 | 12.09 |
9.4% | 8.3% | 9.1% | 9.1% | 9.1% | 9.4% | 9.7% | 9.1% | 8.9% | 9.0% | 9.1% |
(2012年 重馬場)
13.0 | 11.3 | 12.9 | 12.6 | 12.6 | 12.9 | 12.7 | 11.9 | 11.5 | 12.5 | 12.4 |
9.5% | 8.3% | 9.5% | 9.2% | 9.2% | 9.4% | 9.3% | 8.7% | 8.4% | 9.1% | 9.1% |
これをみる限り、前3つ…特に3F目が遅く、前半はかなりゆっくりとした流れというのは見て取れるのだが、その分、後半の動き出しは速く、特に後ろから5つ目…京都外回りではちょうど上り坂に当たり、本来では脚を矯める区間で、前の区間よりペースが上がっているというのが特徴的と言える。そのきっかけを作ったのはエリンコートということになるのだろうが、その分、特に先行馬はラスト脚がなくなる事につながったと言えるのではないだろうか。やはりスタミナと底力が問われるレースになったということだ。
また雨が降り続く中でのレースで、刻一刻と内が悪くなっていったのは想像に固くなく、そういった面でも内を通った馬は辛かったとも言えるだろう。
【各馬寸評】
レインボーダリア:無理せず枠なりに中団から。エリンコートの出し抜けも上手くやり過ごし、マイペースで進出開始すると、最後まで脚を切らさずに伸びて初重賞でG1タイトルに到達。自身の予想で振り返ると、後傾持続力勝負はベストの舞台ながら、この馬の望むラスト1Fで時計がかかるような流れにはならないと踏んでの軽視だったのだが、見事に裏切られてしまった。また、枠なりに終始外を回らされることになったが、馬場的な事を考えるとプラスに働いたし、この馬自身も重馬場を苦にしないというのも大きかっただけに、依然として、このレベルで太刀打ちするにはいろんな恩恵が必要である存在である事に変わりなく、むしろ今後の選択肢が限られてくる中で、どのレースをチョイスするかがカギになってくるだろう。
ヴィルシーナ:逃げ馬を行かせてから自分のペースを守り4番手の追走。坂の上りからやや手応えが怪しくなり、下りでスピードに乗ったとおもいきや、そこからまた追いどおし。一旦はすぐ外のラシンティランテに完全に置いて行かれる格好になったが、そこから盛り返して僅かな差の2着…勝ち馬とは条件的に差がある中での結果は、力の証明とも言えるのだが、自身の力を最も発揮できるのは、やはり上がりをしっかりまとめられるような舞台であり、底力を求められる部分では少し分が悪いということがはっきりしたのではないだろうか。ただ、牝馬限定の中では展開問わずにやれているだけに、完全に無視できないという部分もあり、今後の付き合いが難しくなりそうな一頭。
ピクシープリンセス:出遅れて少し離れた最後方から。ホームストレッチでもやや内を空けて走る各馬に対し、インベタを走り4角手前から一気に外に振りだすと、最後まで脚を続かせ前にきわどく迫った。ペースを上げるきっかけになったエリンコートは前におり、その影響を受けずにしっかり上がり4つの競馬をできたのは大きいといえ、この結果だけで過信はできない。ただ過去の戦歴から見ても上がり4つ以上の末脚比べがベストなのは違いなく、条件さえ合えば、オープンまでは楽に上がってこられるのではないだろうか。
マイネオーチャード:中団後ろから4角で一気に外に出してジワジワと伸びた。展開が向いたのには違いないが、同じ末脚勝負でもラストで脚が上がるようなLapになったのが大きい。次以降も特性が発揮できるような舞台ならば…
オールザットジャズ:エリンコートが仕掛けていった時にいち早く反応(ハミを噛んでしまった?)し、4角では先頭に…直線半ばまではそのまま押し切るかと思われたが、ラストは止まってしまい万事休す。早じかけの側面はあっただろうが、馬場的なビハインドもあったと思われ、それがなくてもあまり結果はかわらなかったのではないだろうか。何にせよこの条件下で掲示板確保できたことは、このクラスでも十分やれることは証明しており、特に評価を下げる必要ないだろう。切れオンリーの勝負にならなければ、引き続き警戒必要…個人的には広いコースでも問題ないと思う。
ラシンティランテ:4角までは手応え絶好も、直線早々に脚がなくなってしまった。馬場というより距離面の壁があったのではないだろうか。持続力勝負の中でも切れ味を使えるキャラだけに、距離短縮の舞台ならばもっとやれるはず。
ホエールキャプチャ:中団からこれといった見せ場なし…もっと決め脚を活かすレースでないとこのクラスでは厳しい事に加え、この馬も距離的限界があるのではないだろうか。
フミノイマージン:後方から進めるのはいつもの事。向正面までは馬場のいいところを選んで走っていたのだが、3角から意を決したようにインを選択…結果、これがミスジャッジになってしまった。ラストが苦しくなる流れでも全く問題ない馬だけに、外を回していればもう少し着順は上がったかもしれない。後は大箱への適正だが、この辺りは鞍上の技量もあるのかも…
予想エントリでは「過去3年ともに大逃げ・離し逃げの馬がおり、Lapの額面通り受け取れないレース」とか来ましたが、今年は馬場状態・流れ、どちらの面からも、後方、外目の馬に有利に働いており、違った意味で特殊なレースになりました。そんな中で、直線内目をチョイスした馬たちというのは、決して力負けとはいえない要素はあります。その辺りはしっかり記憶して次に繋げたいですね。
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