常識破りのロングスパート~菊花賞回顧~
です、です。
先週に引き続き、強い馬が強い競馬を見せてくれました。早速振り返りましょう。
2012年10月21日(日) 4回京都7日 天候 : 晴 馬場状態 : 良
【11R】 第73回菊花賞
3歳・オープン・G1(馬齢) (牡・牝)(国際)(指定) 芝・外 3000m 18頭
LAP 13.0-11.9-12.2-12.2-11.6-11.6-12.6-12.5-12.3-12.2-12.5
通過 37.1-49.3-60.9-72.5 上り 73.0-60.8-48.3-36.1
馬 | 印 | 馬 名 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
1 | ◎ | ゴールドシップ | 内田 | 3.02.9 | 17-17-04-03 | 35.9 | 1 | |
16 | スカイディグニティ | I.メ | 3.03.2 | 1 3/4 | 12-12-07-04 | 36.1 | 5 | |
15 | ユウキソルジャー | 秋山 | 3.03.5 | 2 | 12-12-12-10 | 36.0 | 7 | |
3 | ベールドインパクト | 四位 | 3.03.5 | 頭 | 15-15-12-06 | 36.2 | 10 | |
4 | ラニカイツヨシ | 佐藤 | 3.03.6 | 1/2 | 16-15-09-04 | 36.4 | 11 | |
6 | ロードアクレイム | 福永 | 3.03.8 | 1 1/4 | 14-14-12-11 | 36.2 | 3 | |
13 | ダノンジェラート | 三浦 | 3.03.9 | 1/2 | 18-18-16-14 | 36.1 | 12 | |
2 | フェデラルホール | 吉田 | 3.04.1 | 1 1/4 | 07-07-09-07 | 36.7 | 4 | |
10 | マウントシャスタ | 川田 | 3.04.2 | 1/2 | 07-07-03-01 | 37.3 | 2 | |
7 | エタンダール | 松岡 | 3.05.0 | 5 | 07-07-09-11 | 37.5 | 8 | |
8 | ニューダイナスティ | 浜中 | 3.05.4 | 2 1/2 | 07-07-18-18 | 36.4 | 13 | |
14 | ミルドリーム | 江田 | 3.05.8 | 2 1/2 | 07-07-04-07 | 38.6 | 17 | |
5 | アーデント | M.デ | 3.05.9 | 3/4 | 04-05-16-16 | 37.7 | 16 | |
17 | タガノビッグバン | 太宰 | 3.06.2 | 2 | 04-05-04-11 | 39.0 | 6 | |
11 | ビービージャパン | 武幸 | 3.08.4 | 大差 | 01-01-01-02 | 41.6 | 14 | |
18 | トリップ | 小牧 | 3.09.6 | 7 | 02-02-02-07 | 42.6 | 15 | |
12 | コスモオオゾラ | 岩田 | 3.10.2 | 3 1/2 | 04-03-07-15 | 42.6 | 9 | |
9 | フジマサエンペラー | 池添 | 3.10.3 | 1/2 | 03-03-12-17 | 42.0 | 18 |
単勝 1 \140
複勝 1 \110 / 16 \360 / 15 \390
枠連 1-8 \490 (1)
馬連 01-16 \960 (3)
ワイド 01-16 \510 (3)/ 01-15 \630 (6)/ 15-16 \2660 (28)
馬単 01-16 \1140 (4)
3連複 01-15-16 \4830 (18/816)
3連単 01-16-15 \12450 (27/4896)
【ペース・展開おさらい】
ビービージャパンがすんなりとハナだが、大きく逃げるような素振りはなくこの距離のレースにしては固まって進む前半戦だった。それでも5F通過は60.9と気持ち遅めと言った程度。異質だったのはその後である。例年なら7F目から11F目までは13秒台を織り交ぜながらしっかりと緩ませるのだが、今年は12.6が最遅で1000m~2000mの5Fはなんと61.2を記録…例年なら63秒後半がデフォルト、さらにそれまでの最も速かった昨年の62.1より更に0.9秒も速いという異常な数字である。そしてそのまま坂の下りから再度スピードアップ。さすがに平坦コースでもラストはLapが落ちてしまったが、それも仕方ないといえるレース。菊花賞らしいステイヤー資質が求められるレースになったといえるだろう。
【各馬寸評】
ゴールドシップ:スタートは決まってもダッシュが付かないのはいつものことで最後方から。そして掟破りとも言える向正面から一気に進出開始。4角では先頭に近い位置まで押し上げて、そのまま押し切ってしまった。京都外回りでの向正面マクリは異例中の異例であることは誰しもが分かるのだが、この馬が進出開始したのが、決してLapの落ちた部分ではないというのが、凄まじいの一言。都合7Fに渡ってのロングスパートでの押し切りは、非常に高いレベルでの持続力と底力、そしてスタミナを見せつけたと言えるだろう。Lap構成としては昨年のものと似通っているのだが、それを余裕で押し切ったオルフェーヴルの通過順が「10-06-03」であるのに対し、この馬は「17-04-03」と、これだけ見ればオルフェーヴル以上のパフォーマンスを見せたといっていいのではないだろうか。ただこれは決してこの舞台だからというわけでなく、力的にも肩を並べていると表現しても大げさではない。来年の凱旋門賞が楽しみになってきた。その前にオルフェーヴルとの直接対決もなのだが…
スカイディグニティ:馬群の最後方にすっと控え、勝ち馬が捲っていったのに呼応して、すぐ内を進出し、最後まで勝ち馬に喰らいついていった。勝ち馬との差があるのは認めざるを得ないが、この馬もロングスパートをしっかりとこなしてのもので評価できる内容。ウインバリアシオンの後継になったといっていいのではないだろうか?
ユウキソルジャー:勝負どころでうまくスピードアップ出来ずに置かれるような形になったが、スピードに乗るとジワジワと伸びて、すんでのところでベールドインパクトを捕らえ馬券圏内確保。最後にLapが落ちよるようなレースになったというのが最大の好走要因なのだが、実際のレース内容を見ても、脚が遅いながらじわじわ伸び続けており、この時代に珍しい典型的なステイヤーと言えるだろう。正直、この手の馬の活躍できるレースというのは限られており、次以降もというわけにはいかないのではないだろうか。
ベールドインパクト:勝ち馬が動き出してから、一拍置いてスパート開始。4角では前を飲み込む勢いだったが、最後は脚が止まってしまった。乗り方としては非常にうまかったと言え、力負けという感。ただ今日距離の舞台とメンバー次第では、これからも十分やれそう。
ラニカイツヨシ:勝ち馬に呼応して強気に出ていったのだが、最後はお釣りが無くなってしまった。流れ的にもベストといえるもので、こちらも力は出しきれているといえる。これからもラストが掛かる流れでこそというところなのだが、位置取り的に安定した結果が出せるかと言われれば、そこは微妙なところ。
ロードアクレイム:後方から内を突いてポジションを上げるものの伸び切れず…今回に限っては、内を通る馬に有利に働かないレースだっただけに、さほど悲観する内容ではなかったと言える。もう少し距離が短くなればもっとやれていい馬。
フェデラルホール:中団のインから。この馬も内を通ったことでの逆流があったことには違いなく、むしろこの結果ならといえる内容。オープンにはすぐ上がれるのではないだろうか?
施行回数が少ない距離だけに精査をすることはあまり意味が無いかもしれませんが、昨年に引き続きガチンコ勝負といっていい素晴らしいレースだったと思います。ホントにオルフェーヴルとの対決が楽しみになってきました。
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