2015 天皇賞(春) 回顧
です、です。
NHKマイルCを見終わってからこのエントリを立てていますが、このレースだけはグッと締まった良いレースだったなぁ…長距離戦もまだまだ捨てたもんじゃないなと改めて思わされた次第です。遅れ遅れになりますが振り返っておきましょう。
レース結果
2015年 5月 3日(祝) 3回京都4日 天候 : 晴 馬場状態 : 良【11R】 第151回天皇賞(春)
4歳以上・オープン・G1(定量) (国際)(指定) 芝・外 3200m 17頭
LAP 12.7-11.4-12.0-12.5-12.8-12.2-12.1-12.8-12.4-12.3-12.5
通過 36.1-48.6-61.4-73.6 上り 71.5-59.0-47.0-35.3
馬 | 印 | 馬 名 | 騎手 | タイム | 着差 | 通過順位 | 上3F | 人 |
1 | × | ゴールドシップ | 横山 | 3.14.7 | 14-14-03-04 | 35.0 | 2 | |
14 | △ | フェイムゲーム | 北村 | 3.14.7 | クビ | 10-09-11-10 | 34.5 | 7 |
2 | △ | カレンミロティック | 蛯名 | 3.14.8 | 3/4 | 02-02-03-01 | 35.3 | 10 |
4 | △ | ラストインパクト | 川田 | 3.14.9 | クビ | 13-13-16-14 | 34.4 | 5 |
3 | ネオブラックダイヤ | 秋山 | 3.15.0 | 1/2 | 11-11-12-10 | 34.8 | 16 | |
6 | ☆ | ホッコーブレーヴ | 幸英 | 3.15.0 | ハナ | 08-08-08-07 | 35.1 | 11 |
13 | × | キズナ | 武豊 | 3.15.2 | 1 1/4 | 17-15-12-10 | 34.9 | 1 |
10 | ラブリーデイ | C.ル | 3.15.2 | クビ | 04-04-05-04 | 35.5 | 8 | |
15 | ○ | サウンズオブアース | 内田 | 3.15.4 | 1 | 06-06-08-07 | 35.5 | 4 |
12 | ◎ | デニムアンドルビー | 浜中 | 3.15.6 | 1 1/4 | 16-15-15-16 | 35.0 | 9 |
11 | フーラブライド | 酒井 | 3.15.6 | クビ | 12-12-12-14 | 35.2 | 14 | |
16 | △ | ウインバリアシオン | 福永 | 3.15.8 | 3/4 | 08-09-10-09 | 35.6 | 6 |
7 | トーセンアルニカ | 池添 | 3.16.3 | 3 | 14-15-17-17 | 35.4 | 17 | |
5 | タマモベストプレイ | 津村 | 3.16.4 | 1/2 | 04-05-05-06 | 36.7 | 15 | |
17 | × | アドマイヤデウス | 岩田 | 3.17.5 | 7 | 06-06-07-10 | 37.4 | 3 |
9 | クリールカイザー | 田辺 | 3.17.8 | 2 | 01-01-01-02 | 38.4 | 12 | |
8 | スズカデヴィアス | 藤岡 | 3.17.9 | クビ | 02-02-02-02 | 38.4 | 13 |
単勝 1 \460
複勝 1 \260 / 14 \630 / 2 \610
枠連 1-7 \690 (3)
馬連 01-14 \6060 (22)
ワイド 01-14 \2300 (29)/ 01-02 \2460 (36)/ 02-14 \6010 (61)
馬単 01-14 \8480 (30)
3連複 01-02-14 \57160 (165/680)
3連単 01-14-02 \236300 (678/4080)
ペース・展開おさらい
意を決したようにクリールカイザーがハナへ…1F目から飛ばし、2F目の11.4も異例の速さ…大逃げまであるかという序盤だったが、4・5F目でしっかりと緩め、長距離戦にしては比較的固まった状態での前半戦であった。中~後半にかけては、いつもならしっかりと緩みが入る9F目からペースアップ開始…都合8Fに及ぶ超ロングスパート戦での決着、いつも以上にスタミナ面がしっかりと問われる長距離戦らしいレースとなったと言える。ちなみに上がり8F:96.2というのは過去15年で2番目に速いタイム…1位が2006年、あのディープが4角まくりで先頭に立って押し切る無双っぷりを発揮したレースであることを考えると、少なくとも近15年では最もスタミナの求められるレースになったといえるだろう。(注:16年以上前は調べていないだけで、もしかしたら20年以上遡っても同じことが言えるかもしれません)ちなみに馬場は土曜日の開催後に散水がなされたものの、日曜は天気予報に反し、日照時間が思ったほど無かったようで、想定以上に湿り気の残る状態であった模様。従って時計が比較的掛かってしまったのもあまり深く考える必要はないと思われる。ただこの馬場が上位の馬にプラスに働いたことは間違いなさそうだ。
土曜の開催終了後に散水がなされたというソース→~芝は生きている~小島友実オフィシャルブログ「コジトモのターフフレンズ」
※この方はグリーンチャンネルのキャスターで有名ですが、馬場への知見はその辺の解説者なんかより遥かに上をいくもので、付け焼き刃でもなんでもありません…と個人的には思っていますし、今回の件に関しても信頼して良い情報を発信されていると思います。
各馬ひとこと
ゴールドシップ
出は悪くなかったがやはりダッシュはつかず…1周目4角では最後方だったが、それでも2000m通過手前から、グイグイ押し、ムチも入れて追撃開始。勝負どころでは前を射程に入れると、スタミナ勝負で競り落とし、猛追してきた2着馬を何とかしのいで3度目の正直での戴冠と相成った。これまでの2年は出遅れていたこと、決してパンパンの良馬場で無かったこと…様々な要素がこの馬に向いた事は事実であるが、何と言ってもこの馬がこの舞台で勝つためにはこれしかないという素晴らしい騎乗…これに尽きる。この鞍上がいる以上、次も買う必要はあるのだが、何となく人気になって吹き飛んでしまうような要素も持ち合わせている様な気がするのは私だけだろうか?フェイムゲーム
中団のやや内目でじっくり待機…3角で勝ち馬が前を目指した時に一緒に上がっていこうとしたのだが、ズブさを発揮して中々動けなかった。それでも懸命にエンジンを掛け、直線だけ外目に出すと、ラスト1Fで一気に前との差を詰めたがわずかに届かなかった。ズブいのはいつもの通りで3角手前で自ら動く意思を持っていた事を思えば、決して展開利だけでココまで来れたというわけではない。やはり自身ゴリゴリのステイヤーで、その要素を求められる流れであったということ。決して京都が合う馬ではないだけに、有馬記念辺りでもゴールドシップの舞台になるのであればセットで見ておかねばならない馬と言えそうだ。カレンミロティック
番手のインで逃げ馬が早々に垂れて早めに先頭に立つことになったが、自身もしっかりと粘り馬券圏内は確保できた。高速馬場への適正はかなり微妙だっただけに、スタミナ勝負になったこと以上に、過剰に速い上がりを求められる馬場にならなかったことが最も大きいといえる。宝塚記念も持ち味が生きる流れになれば少なくとも昨年くらいは十分やれるはず。ラストインパクト
出があまり良くなく思った以上に後方からの競馬…それでも道中に動くことはせず、内でロスを最小限にする事に徹した競馬だった。それでも立ち回りはほぼ完璧であっという間に前を捕らえる位置まで来たのだが、そこからあと一歩が足りなかった。内を選択したことは結果的にプラスに働いたし、位置取りの利も最もあったと言える。トータルで見るとやはりこの距離は少し長いはず。宝塚記念のロングスパート戦ならもっとやれるはずで、改めて期待したい。ネオブラックダイヤ
中団の内目からこちらも内に張り付きながらジリジリと伸びていた。この舞台での掲示板は驚きだが、特殊な舞台での結果であることには変わりなく、この条件がよほど合っていたと言うことだろう。現時点で他の舞台で買おうとは思わない。キズナ
立ち回りとしてはこの馬なりの正攻法と言ったところ。今回はガチのスタミナ比べになり、ガス欠を起こした格好で、この距離はやはり長いということを改めて示す結果になったといえる。また前走の道悪ながらポテンシャル勝負になった大阪杯でも取りこぼしているように、基本的には上がりを強調できるようなレースのほうが合っているはず。ただその自慢の上がりを発揮しても、位置取り次第で取りこぼす恐れもあるという何とも悩ましい馬になってしまった。少なくとも宝塚記念でもゴールドシップがポテンシャル勝負に持ち込んだら、敵わないのではないだろうか。ただ、まだG1は一つしか勝っていない馬であり、基本人気先行型であるという面もあるわけで…その辺は冷静に考えたほうがいいだろう。サウンズオブアース
外枠なりに上手く馬群の中に入れ、他の馬が外目をドタバタしている中、かなり良い状況で追走できているように見えた。勝負どころでも一瞬は伸びかかったのだが、早々に脱落し後は伸びずバテずで終了…外目のロスは最小限に抑えられていたし、こんな流れでももう少しやれて欲しかったというのが本音。宝塚記念もちょっと狙いづらいが内が引ければワンチャンスありかも。デニムアンドルビー
思った以上に後方で折り合いをつける競馬だったが、直線も目立った伸びを見せることが出来なかった。ダメ元で坂でもう少し動いてくれてもいいかなと思ったのだが…もしかしたら京都はいまいち合わないのかも。ただ宝塚記念はポテンシャル勝負になればなるほどこの馬にとって厳しい戦いになるのは目に見えており、あまり触手は動かない。アドマイヤデウス
外で前に壁をおけずに、掛かりながらの追走。勝負どころではすでに余力がなかった。ここは参考外で良い。宝塚記念も可能性は十分であるはずで、人気次第では大きく狙いたい。予想に反して、色々と想定外があり馬券的には外れるべくして外れたというしかないのですが、ゴールドシップが好走するという前提で予想を組み立てれば、2・3着馬も普通に拾える馬だっただけに、そんな観点からアプローチをしていくのも一つの手かもしれませんね。宝塚記念も同じ手法が使えるのかもしれませんが、実は過去2年の宝塚記念は11頭立てと12頭立てだったのも、ゴールドシップが先行する為の条件だった可能性が大きいのではないか…そんな事をおぼろげに考えたりもしています。今年は何頭立てになるのか…そしてもし先行できなかった時のゴルシくんならどうするのか?興味が尽きない春の大一番になりそうです。
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